新型コロナウイルス肺炎致死率の変動に基づく医療崩壊の定量分析

Submitted 22 Apr 2020

COVID-19の世界的蔓延に伴う医療の崩壊が懸念されているが、医療崩壊によって疾病の致死率が上昇することは必ずしも強く認識されていない。2020年4月現在、COVID-19は先進国を流行の中心とし、医療崩壊の指標として残存ベッド数等が検討される。だが今後、途上国や紛争地域等への蔓延を念頭に置くとき、より一般的な指標の導入が望まれる。本稿では致死率をパラメタとして医療崩壊を数値指標で評価するとともに、社会格差と致死率の相関など問題克服の新たな解析指標を提案する。