臨床致死率1二重変異株の毒性評価と社会疫学の必要性

Submitted 28 Apr 2021

新型コロナウイルス感染症の蔓延と克服の現象論的パラメータとして臨床致死率、臨床致死率デリバティヴなどの量を導入、定義し、各国の発表データを解析、大域的な傾向を分析する。2020年12月に開始されたRNAワクチン接種は2021年4月時点で累積接種回数で9億5千回を超えている。イスラエルなど、ワクチン接種の進んだ国の一部では感染者数の減少も見られるが、発症者の死亡率に大きな変化は見られない。またグローバルな感染動向全体にも顕著な変化は観察できない。

逆にワクチン接種の進んでいない大規模感染地域で顕著な致死率の変化と感染者数の増大が確認される。インドでは感染者数の急増が報じられ、背景に「二重変異株」ウイルスの作用が指摘されているが、臨床致死率は顕著な低下を見せている。現地の医療環境に大きな変化があったとは考えられず、弱毒化したウイルスによる病勢の急激な拡大とみることが可能である。本稿は解析の原理と初期解析例を示すもので、他の地域を含め、より詳細な分析を進める必要がある。