Submitted 31 Oct 2025
西欧近代音楽の文脈で微分音程を扱った作曲家としてブゾーニ、バルトーク、ハーバ、ヴィシュネグラツキ―などの名を挙げる事が出来る。個別の作品には現在でも演奏されるものが見られるが、微分音程を扱う一般的な方法が確立しているとはいいがたい。本稿では短3度をほぼ2等分する「3/8音」を用いた「移調の限られたMAQAM旋法」と、これに解決の引力を与える「完全2度」音程の新たな考え方など、詩人・映画監督だったFrank Diamand氏との議論から発展させた私の音楽技法を紹介する。
